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「芽穂, まだそんな馬鹿なことを言っているのか? 」

私は, 舞台上の芽穂を嘲笑った.

「お前みたいな女に, 誰が求婚するんだよ? 」

私の言葉に, 会場からはどっと笑い声が上がった.

芽穂が長年, 新九郎を追いかけていたのは, 周知の事実だ.

だからこそ, 私たちの計画は完璧だったはずなのだ.

将大が, 軽蔑するように言った.

「もしかして, 新九郎さんに捨てられたのが悔しくて, 誰か雇ったの? 」

心美が, 舞台の中央に出てきた.

彼女は, まるで天使のような微笑みを浮かべている.

「芽穂さん, もう十分でしょう? 」

彼女の声は, 優しさに満ちていたが, その裏には冷たい刃が隠されていた.

「新九郎さんのために, こんな茶番に付き合ってくださって, ありがとうございます」

彼女は, 偽りの感謝を述べた.

「新九郎さんへの気持ちは, よく分かります. でも, 恋愛は二人のものですから」

彼女は, 芽穂の感情を弄んでいる.

「お父様や, 他の賓客の方々の前で, これ以上みっともない真似は, おやめになった方がよろしいかと思います」

心美の言葉は, 芽穂を追い詰める.

芽穂の父親が, 苦しそうに顔を歪めているのが見えた.

芽穂は, 深呼吸をした.

そして, まっすぐに私たちを見据えた.

「私の結婚は, 茶番ではありません」

彼女の声は, 会場中に響き渡った.

「私の結婚相手は, 今, ここに駆けつけている最中です」

彼女は, 携帯を取り出した.

芽穂は, 誰かに電話をかけ始めた.

しかし, その電話は, 繋がらないようだった.

彼女の顔に, 一瞬不安の色が浮かんだ.

私は, 心の中で舌打ちをした.

まさか, 本当に誰かを呼んでいるのか?

いや, ありえない.

新九郎は, 冷たい目で芽穂を見ていた.

「まだ, そんな芝居を続けるつもりか? 」

彼の声には, 嘲りが含まれていた.

「無駄な抵抗はやめた方がいいぞ, 芽穂」

私も, 芽穂に言った.

心美が, 優しく新九郎に言った.

「新九郎さん, 可哀想な芽穂さんのために, 一度だけ, 結婚してあげてはいかがですか? 」

彼女の言葉は, まるで毒を含んだ甘い囁きだった.

新九郎は, 即座に拒絶した.

「冗談じゃない! 僕が結婚するのは, 心美だけだ」

彼は, 芽穂から一歩距離を取った.

心美が, 将大に視線を送る.

将大は, 私の隣にいた芽穂に, わざとらしく言った.

「芽穂. 俺も, お前とは結婚しないよ」

私は, 芽穂の顔を見た.

彼女は, 真っ青な顔で, 私たちを見ていた.

彼女の顔には, 絶望の色が浮かんでいた.

幼い頃, 私たちは彼女を巡って争ったこともあった.

しかし, 今では, 誰も彼女を必要としていない.

彼女の心は, きっと痛みで麻痺しているだろう.

芽穂は, 冷たい目で心美を見た.

その目に宿る憎悪は, 私をぞくっとさせた.

「私は, あなたたちとは結婚しません」

芽穂の声は, 静かだったが, その中に強い意志が込められていた.

「そして, 今日この場で, あなたたちとの関係を完全に断ち切ります」

彼女の言葉に, 会場は再びざわめいた.

「私の結婚相手は, あなたたちではありませんから」

彼女は, 私たちを見据えた.

芽穂の父親が, 怒鳴りつけるように言った.

「芽穂! いい加減にしろ! これ以上, 恥を晒すのはやめろ! 」

彼は, 心美を見た.

「この子を見習え! お前は, 誰とも結婚できない厄介者だ! 」

彼の言葉は, 芽穂の心を深くえぐっただろう.

しかし, 芽穂は, 父親の言葉を意に介さないようだった.

彼女の心には, 父親の面子など, もはやどうでもいいことなのだ.

その時, 祖母が壇上に上がってきた.

祖母は, 穏やかな声で言った.

「皆様, どうかご心配なく. 私の孫娘は, 決して嘘はつきません」

彼女の言葉は, 会場のざわめきを静めた.

その瞬間, 芽穂の携帯が鳴り響いた.

彼女は, 急いで電話に出た.

芽穂の顔に, 安堵の色が浮かんだ.

電話の向こうからの声は, 彼女を安心させたようだった.

「ええ, はい... 道中, お気をつけて」

将大が, わざとらしく笑った.

「おいおい, 芝居が上手いな, 芽穂」

彼は, 芽穂を愚弄する.

「まさか, 本当に俳優を雇ったのか? 」

将大の言葉は, 芽穂の心をさらに深くえぐった.

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偽りの結婚式:私の冷たい微笑み

第3話
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