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広瀬結歌穂 POV:

長谷部正幸と沙織璃, そして子供が, 幸せそうに食卓を囲む光景が目に焼き付いている.

「お前は, いつもそうだ. 自分のことしか考えていない. 」

正幸の声が, 私の耳に突き刺さった.

もう, これ以上聞きたくない.

私の内心は, 抑えきれないほどの苛立ちで満ちていた.

正幸は, 私がこの世界に来て, 最初に「攻略」しようとした相手だった.

彼は, 私の兄.

血の繋がりはないが, 幼い頃から私を可愛がってくれた.

システムも, 彼の私への好感度が最初から高かったと言っていた.

私は, もうすぐ元の世界に帰れると信じていた.

しかし, あの女が現れた.

大城沙織璃.

彼女は, 長谷部家の使用人の娘だった.

ある日, 些細なことで沙織璃が怪我をした.

正幸は, 私を冷たい目で見つめ, こう言ったんだ.

「お前は, どうしてそんなに意地悪なんだ. 」

「お前のような人間には, 誰も寄り付かない. 」

彼の言葉は, 私の心をズタズタにした.

システムは, 正幸の私への好感度が急降下したことを告げた.

「この対象を攻略するのは困難です. 諦めることを推奨します. 」

システムは, そう言った.

それから, 正幸は私を避けるようになった.

最終的に, 私を寄宿学校に送ることを提案した.

彼は, 沙織璃を守ろうとしていた.

「どうして, あんたがここにいるの? 」

私は, 正幸を睨みつけた.

もう「お兄様」とは呼べない.

「お前の姑息な手は, もう通用しない. 」

正幸は, 嘲るように言った.

「ここは, お前の実家じゃない. このホテルも, そうだ. 全ては私のものだ. 」

「お前は, 広瀬財閥との提携という立場を利用して, 私の親族だというだけで, 好き勝手していただけだ. 」

彼の嘲笑と軽蔑の眼差しが, 再び私の心を深く傷つけた.

でも, もう, そんな感情は無意味だと, 自分に言い聞かせた.

かつて, 正幸は優しかった.

幼い頃, 私が転んで泣くと, すぐに駆け寄って抱きしめてくれた.

あの頃の彼は, どこへ行ってしまったのだろう.

それでも, 私の心には, まだ微かな希望があった.

「正幸兄さん... 」

私は, 子供の頃のように彼の服の袖を掴んだ.

「私を, 殺して. 」

それが, 私の最後の願いだった.

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百回の輪廻、奪われた愛

第3話
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