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呪われた眠りに囚われて五年、私はついに目を覚ました。最初にしたのは、私の番、私のアルファである海斗の香りを追うことだった。

執務室で彼を見つけた。彼は別の女とキスをしていた。見覚えのない、地味なオメガだった。彼は、彼女は何でもない、ただ私の死を悼む悲しみを癒すための存在だと言った。馬鹿な私は、その言葉を信じた。

けれど、一族の記録保管所へ行くと、長老は私が三年前に法的に死亡宣告されたと告げた。申立書には私の両親が署名し、海斗がそれを執行していた。彼はすでに新しいルナを選んでいたのだ。あの女を。

実の息子は、死んだままでいればよかったのに、と言った。あの女の方が優しくて、母親にふさわしい、と。

そして、私に取って代わった女は、私を崖から荒れ狂う川へと突き落とし、殺そうとした。海斗は川に飛び込み、差し伸べた私の手を通り過ぎ、彼女を救った。

病院のベッドで麻痺したまま横たわる私は、海斗がアルファ・コマンドを使い、彼女の命を救うための輸血を命じるのを聞かされるしかなかった。彼はドナーが誰なのか尋ねさえしなかった。ただ、彼が選んだ番を救うために、私の命を吸い尽くせと要求したのだ。

命が尽きていく中、私は家族全員が――私の番、私の両親、私の息子が――彼女のベッドを囲み、完璧な幸福の絵を完成させているのを見た。その時、ようやく悟った。目覚めたこと自体が間違いだったのだと。私に残された道は、ただ消えることだけ。そして、彼らがこれから私がなろうとしている亡霊を決して見つけられないよう、祈ることだけだった。

第1章

リラの視点:

目覚めて最初に気づいたのは、彼の香りだった。海斗。私の番。それは嵐の後の冬の森の香り。鋭い松の匂いと、冷たく澄んだ土の気配。五年間、それは私の夢の中の亡霊であり、終わりのない呪われた闇の中で私がしがみついていた記憶だった。

今、それは現実のものとなった。そして、何か別のものと混じり合っていた。しなびた花のような、安っぽく甘ったるい香り。

ほんの数時間前に目覚めたばかりの私の体は、一世紀にも感じられる眠りのせいでこわばり、弱っていた。魔女の呪いがついに解けたのだ。私は戻ってきた。けれど、彼の香りを追って執務室へ向かうと、私は彼を見てしまった。私のアルファ。私の海斗。彼があの女、セリナという名の地味なオメガとキスをしていた。

彼の唇は彼女の唇に重ねられ、その逞しい両手が彼女の顔を包み込んでいた。喜びで高鳴り始めたばかりの私の心臓が、胸の中で凍りついた。

私の気配に気づいた彼は、驚きに目を見開いて身を引いた。

「リラ」

彼は息を呑み、かすれた声で囁いた。

「彼女は…俺の狼を落ち着かせるためだ」

彼は慌てて私のそばに駆け寄り、どもりながら言った。

「お前を失った悲しみで荒れ狂っているんだ、リラ。何でもない。彼女は何でもないんだ」

そして馬鹿な私は、その言葉を信じた。彼への愛は広大で深い海であり、これはほんの些細で醜い波紋に過ぎないと。私はそれを見過ごすことにした。彼に抱きしめられるまま、彼の慣れ親しんだ香りが、彼女のまとわりつくような甘い香りを追い払うのに任せた。

だが今、私は黒月の一族の記録保管所に立ち、冷たい絶望が背筋を這い上がってくるのを感じていた。長老である、白髪の混じった疲れた顔の狼は、私の視線を避けている。

「理解できません」

私の声は震えていた。

「私のファイルが封印されているとは、どういうことですか?」

彼は枯れ葉が擦れるようなため息をついた。

「リラ…三年前、お前は『月に還った者』として宣告された」

意味の分からない言葉だった。それは遺体が見つからない者のための形式的な手続きで、一族が喪に服し、前に進むためのもの。

「宣告?誰によって?」

「申立書はお前の両親によって提出された」

彼はそう言って、重々しい羊皮紙を机の上で滑らせた。

「一族の安定のためだ。そして…アルファ海斗によって執行された」

私はその書類に目を走らせた。私の両親の署名。そして、濃い赤の蝋に押された海斗の公印。彼らはただ私を悼んだだけではなかった。法的に私を消し去ったのだ。

「彼には今、選ばれた番がいる」

長老は哀れみに満ちた声で続けた。

「ルナが。彼女の名はセリナだ」

セリナ。その名前は口の中で灰の味がした。五年前の彼女を思い出す。どの部屋の隅にもいる影のような存在だった。はぐれ狼に襲われた日のことを思い出す。彼女は偽りの恐怖に目を見開いて、私をあの空き地へと導いた。まんまと罠にはまったのだ。私は、何も知らずに何キロも離れた場所にいた海斗を守るために戦った。はぐれ狼の爪は私を引き裂き、彼らの魔女の呪いが私をあの長い眠りへと引きずり込んだ。

海斗は血を流して倒れている私を見つけた。彼は私を抱きしめ、月の女神に誓った。私を待つと。「永遠に、リラ」彼は泣きじゃくった。「永遠に待つ」

手に握りしめた、小さな彫刻が施された一族の証である狼のトークンが、冷たく無用なものに感じられた。

「それは無効だ」

長老は私の視線に気づき、そう断言した。

「もう何年も前に」

鋭い音が頭の中で響いた。思念伝達(リンク)だ。一族のメンバー全員を繋ぎ、心と心で話すことを可能にする見えない糸。アルファ海斗の、蜂蜜のように甘く滑らかな声が、私の思考を包み込む。

「リラ、愛しい人よ、長老と一緒か?そこにいなさい。一族の医師を病院に向かわせる。念のため、ただの検診だ。まだ屋敷には来るな」

屋敷には来るな。彼女がそこにいるから。私の息子、ソラが彼女を連れてきたから。彼は彼女を「家庭教師」と呼んでいる。

私はリンクに答えなかった。亡霊のように記録保管所を出て、彼が来るなと言った唯一の場所へと足を向けた。

アルファの屋敷、私たちの家は、煌々と明かりが灯され、音楽と笑い声が夜の闇に溢れ出ていた。私は木々の影に身を潜め、強化された聴覚であらゆる言葉を拾った。

広いテラスに彼らがいるのが見えた。海斗。私の両親。そして、私の息子ソラ。その小さな手はセリナに握られていた。彼女は白い花の冠をかぶっている。彼らは彼女を祝っていた。

「あの人、目覚めなければよかったのに」

息子の澄んだ声が聞こえた。

「セリナさんの方が優しい。僕のお母さんになればいいのに」

母が笑った。いつも私を慰めてくれたその声が、今では物理的な打撃のように感じられた。

「しーっ、坊や。お父様はアルファなのよ。一族にはルナが必要だったの。私たちが式を挙げたのは、皆にとって最善のことだったのよ」

父が同意して頷いた。

「正しいことだった。海斗が永遠に一人で統治するわけにはいかない」

彼らがやったのだ。彼ら全員が。私がまだ息をしている間に、私を埋葬したのだ。

番の絆、月の女神が二つの魂の間に結ぶ神聖な繋がりが、ただひび割れるのではない。粉々に砕け散った。その感覚は、私の存在の中心を暴力的に引き裂く苦悶であり、かつて愛の宇宙が存在した場所にぽっかりと空いた虚無だった。私は息を呑み、よろめき後ずさり、胸に手を当てた。

別のリンクが痛みを突き破ってきた。古く、優しいもの。一族で最も賢いヒーラー、シズネ様だ。

「リラ、子よ。あなたが知ってしまったことは分かっています。望むなら、あなたのための場所があります。中立の地。囁きの谷。自分以外のどのアルファにも従うことのない場所が」

息が詰まった。自由になれる場所。

「はい」

私は、まだ流されていない涙でかすれた心の声で返信した。

「お受けします」

私は屋敷に、私を消し去った家族に、私に取って代わった番に背を向けた。彼らへの愛は今や死体となり、私はその腐敗を見届けるために留まるつもりはなかった。

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2

リラの視点:

翌日の正午、私は屋敷に戻った。太陽は高く、家は静まり返っていた。静かすぎた。

玄関ホールで海斗が私を見つけた。普段は穏やかな権威の仮面をかぶっている彼の顔は、彼が心配だと私に信じさせたい何かで引きつっていた。

「リラ!どこにいたんだ?一晩中リンクしていたんだぞ」

彼の声には、アルファ・コマンドの一歩手前の、低く唸るような響きがあった。弱い狼には抗えない力、服従を要求する振動。かつては私の胸をときめかせたその響きが、今ではただ肌を粟立たせるだけだった。

「シズネ様とご一緒でした」

私は平坦な声で言った。

「古い文献について話していました。心が疲れすぎて、リンクには応じられませんでした」

息子のソラが階段の上に現れた。海斗の顔をそのまま小さくしたような彼の顔は、嫌悪に歪んでいた。

「帰ってくるべきじゃなかったんだ!」

彼はそう吐き捨てた。

「あんたがいなくても、俺たちは平気だったんだ!」

海斗の表情が揺らいだ。

「ソラ、もうやめなさい。彼女はお前の母親だ」

「違う!」

彼は叫び、踵を返して自分の部屋に駆け込んでいった。

海斗は私に向き直り、その顔つきは深く、手慣れた愛情の表情に和らいだ。

「まだ子供なんだ、リラ。分かっていないだけだ。混乱しているんだ」

彼は私を私たちの寝室へ、私の寝室へと導いた。空気は珍しい薬草と魔法のオイルの香りで満ちていた。部屋はそれらで溢れていた――私の「帰還の日」のための贈り物だ。彼はきらめく霊薬や輝く石が載ったテーブルを指さした。

「決して諦めなかった」

彼は感情のこもった声で言った。

「禁じられた森へ旅をし、あそこにあるサンペタルの花を手に入れるためにキメラと戦った。この傷が見えるか?」

彼は前腕にある長く白い傷跡を見せた。

「その爪痕だ。すべてお前のために」

私はテーブルに目を走らせた。視線は、薬草の中に埋もれるように置かれた小さなベルベットの箱に留まった。箱は開いており、一対のムーンストーンのイヤリングが見えた。美しい。そして、セリナの安っぽい甘い香りがぷんぷんした。彼は彼女のためにこれを買ったのだ。

「燃やしておいて」

私は何の温かみもない声で言った。

彼は一瞬戸惑った後、私の視線を追って箱に目をやった。罪悪感の閃きが彼の顔をよぎった。

「リラ、それは――」

「いらない」

私は彼の言葉を遮った。

「目の前から消して」

彼は素早く箱をひったくり、固く顎を引き締めながらポケットに押し込んだ。私の気を逸らすためか、彼はもっと大きくて豪華な箱を取り出した。

「これはお前のために作らせたんだ」

彼は優しい口調を取り戻して言った。

「一年前に。お前が必ず俺の元に戻ってくると信じていた」

彼が箱を開けると、中には黒い絹の上に置かれた見事なサファイアのネックレスがあった。それは「月の誓い」と呼ばれる、アルファがルナに贈る伝統的な贈り物で、永遠の貞節を象徴するものだ。サファイアはきらめいていたが、私は石を見ていなかった。チェーンの長さを見ていた。私の首には短すぎる。もっと小柄な誰かのために作られたものだ。セリナのような誰かのために。

「私は、あなたの唯一の存在?」

私は静かだがはっきりとした声で尋ねた。

彼はその直接的な問いに虚を突かれたようだった。

「もちろんだ。お前は俺の運命の番。俺の魂の片割れだ」

「アルファ、彼女がお呼びです。緊急だそうです」

一族の戦士の声が、パニックに陥った侵入者のように、私たちのリンクを突き破ってきた。

海斗はびくっとした。彼は私がそれを聞けないと思っている。リンクは彼と彼の戦士だけのプライベートなものだと。しかし、運命の番の間の絆は、たとえ壊れていても、その残響を残す。私にはすべて聞こえる。彼女だと分かっている。

「行かなければ」

彼は私の目を避けて言った。

「一族の用事だ。国境で緊急事態が起きた」

彼は私にキスをしようと身を乗り出したが、私は顔を背けた。彼の唇が私の頬をかすめた。何も感じなかった。

彼が去った後、私はその美しく、嘘つきなネックレスを手に取った。静まり返った家を通り抜け、裏口から出て、一族の焼却炉が燻る森の端まで歩いた。

何の躊躇もなく、私は「月の誓い」を燃え盛る熾火の中に投げ込んだ。炎が銀を舐め、美しいサファイアが煤で黒く変色し、灰の中に消えていくのを、私はただ見つめていた。

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3

リラの視点:

黒月の一族の大広間は、人でごった返していた。海斗は私の帰還を祝う歓迎の宴を開いた。一族全体に、真のルナが戻ってきたことを示すための豪華な催しだ。クリスタルのグラスが鳴り響き、空気は会話と、焼かれた肉や高価なワインの香りでざわめいていた。

しかし、私の隣の主賓席は空いていた。アルファ海斗は遅刻していた。

「彼は本当に献身的ね」

隣の群れから来た雌狼が、羨望の眼差しで私を見ながらため息をついた。

「五年も待つなんて…伝説になるわ。あなたを襲ったはぐれ狼たちを、彼が自ら拷問したって聞いたわ。何週間も生かしておいたんですって」

私は小さく、引きつった笑みを浮かべた。その話は嘘だ。彼を悲嘆にくれる忠実な番として描くために、巧妙に作られたプロパガンダだ。真実は、彼は私を死んだと宣告し、新しい恋人を作った。

その時、広間に静寂が訪れた。大きな扉がゆっくりと開いた。

海斗が、フォーマルな黒い装束に身を包み、力強いアルファそのものの姿で入ってきた。しかし、彼は一人ではなかった。彼の両脇には私の両親がいた。そして彼の後ろには、息子のソラの手を引くセリナがいた。

群衆から一斉に息を呑む音がした。セリナはシンプルな白いドレスを着て、頭を垂れ、謙虚で哀れなオメガの役を演じていた。

彼女は私のそばに滑るようにやって来て、その甘い香りが吐き気を催させた。

「ソラが、私が一人で寂しいんじゃないかと心配してくれたんです」

彼女はか弱く、震える声で囁いた。そして、小さく包まれた贈り物を私に差し出した。

「ルナのご帰還を祝して」

母が私の腕に手を置いた。その握力は強い。

「寛大に振る舞いなさい、リラ。彼女はソラの面倒を見てくれたのよ。一族にあなたの気品を見せなさい」

私の気品?彼らは私の代役を私の歓迎パーティーに連れてきて、私に気品を求めるのか?屈辱が物理的な重みとなって私にのしかかるが、私は無理に贈り物を受け取った。

「ありがとう、セリナ」

海斗は緊張を察し、その悲惨な過ちを正そうと動いた。彼は私の前に片膝をつき、広間の囁きを黙らせた。そして、別の箱を掲げた。

中には、もう一つの「月の誓い」のネックレスがあった。今度のは完璧だった。チェーンの長さも丁度良く、留め金も見覚えのあるものだった。

「ゴブリンの職人たちに徹夜で作り直させた」

彼は、皆に聞こえるように、誠意に満ちた声で高らかに宣言した。

「最初のものは、お前にふさわしくなかった。お前への愛は、完璧でなければならない」

群衆は感嘆の呟きに包まれた。なんてロマンチック!なんて献身的!ネックレスが二つも!彼の愛はあまりに大きく、二度も表現しなければならないほどなのだ!

彼はそれを私の首に留めた。金属が肌に冷たく触れた。何も感じなかった。

「『月の誓い』が二つあるなら、それはまだ『唯一無二』を意味するのかしら?」

私は心の中で自問した。

その後、伝統に従い、私は月の女神像の前に立ち、帰還への感謝の祈りを捧げた。海斗は私のそばに立ち、その手は私の腰のくぼみに所有欲を示すように置かれていた。

私は目を閉じた。

「女神様が私を一族の元へお返しくださったことに感謝いたします」

私は、近くにいる人々に聞こえるように、はっきりと大きな声で言った。そして、自分自身の願いを付け加えた。

「そして、月の光の下、私がただ一人でありますようにと祈ります」

その意味は、誰の目にも明らかだった。私の後ろから息を呑む音がした。セリナだった。

彼女はわっと泣き出し、肩を震わせながら大広間から逃げ出した。劇的な退場だった。

海斗が私の隣で硬直した。彼が反応する前に、両親が私に詰め寄った。

「なんてことを!」

父は顔を真っ赤にして怒鳴った。

「彼女に恥をかかせた!私たち全員に恥をかかせたんだぞ!」

母は海斗の腕を掴み、必死な声で言った。

「彼女を追いかけて、海斗!彼女は繊細なのよ!馬鹿なことをするかもしれないわ!彼女を見つけて!」

彼らは皆、彼を見ていた。私の両親は、彼にあの女を慰めるよう懇願していた。私は、氷の彫像のように静かに立ち、彼がどちらのルナを選ぶのかを待っていた。

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私のアルファの新しいルナ:奪われた人生、見捨てられたメイト

第1話
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